[Microsoft]OneDrive for Businessを業務利用する時の容量は気を付けて

何度も制限容量を変更してきたOneDrive

クラウドストレージを使うのは当たり前になってきましたが、Officeとセットでサブスク利用できる「Microsoft365」を導入しOnedriveを使っている方多いのではないでしょうか。
まだまだビジネスの世界ではExcelの強さは健在なのでそれに引きずられてセット利用するのは当然の事かと思います

なんでこんなに分かりにくいのか、実際に容量制限にかかったらどうすれればいいのかまとめてみました。

使える容量がよく分からない!

私もお客様もご利用の方が多いですが、「容量がいっぱいです」というメッセージを見て初めて容量制限の存在を知る・・という方は多いです。

そして「どれくらいの容量が使えるのか」を把握している人も、それを網羅したWebページも見かけません。

容量が分かりにくい理由

何故だろう・・と思って調べてたんですが、私の結論としては「あまりにも多い制限容量の変更」と「利用サービス毎に設けられたサービス別の制限ルールの違い」になります

理由①:ガラリと変更された容量制限と徐々に今の容量制限に変更されていった経緯

詳しい歴史はwikipediaにお任せしますが・・

https://ja.wikipedia.org/wiki/Microsoft_OneDrive
2014年02月 OneDriveを開始
2014年10月 容量無制限発表(思えばこれが混乱の始まり)
2015年10月 無制限→1TBに制限変更(利用状況次第で徐々に制限がかかった)
このあたりが混乱の原因かと思います。

理由②:Onedrive for business はOneDriveと違う

中小企業だとMicrosoft365 for BusinessのライセンスでOneDriveを使う事が多いと思いますが、細かな設定作業をしようとすると「Sharepoint管理」画面へ飛びます。
あれ?と思った方も多いはず。
Wikipediaからの引用ですが

名前こそ「OneDrive」を名乗っているが、従来のOneDriveの上位版ではなく、Microsoft SharePoint上の共有ドキュメントライブラリをローカル フォルダーと同期するためのアプリケーションである。

tps://ja.wikipedia.org/wiki/Microsoft_OneDrive

だそうです。
こんな情報「容量がいっぱい」のメッセージ出てからしか調べないでしょうから戸惑う方も多いはず。

理由③:購入ライセンス次第で変わる容量制限

まず大事な事

OneDrive無償ユーザーは1ユーザー当たりのストレージ上限

for business のライセンスでの1ユーザ当たりのストレージ上限は1TB

お客様で1TBを超えても保存できた事例をいくつか見かけるのでこのあたりはどういった制御されてるのか不明なんですが「制限は1TB」です。Microsoftに「1TB以上保存されてたんですが」と問い合わせても「制限は1TBです」というテンプレ回答をいただけるので詳細は不明ですが1TBです。

そしてこの上限撤廃の為には下記ライセンスを5ライセンス以上追加(もしくは差し替え)する必要があります。

  • SharePoint Online Plan2
  • (OneDrive for Business Plan2)
  • Office 365 Enterprise E3
  • Office 365 Enterprise E5

上記ライセンスを5つ以上保持しているとストレージ上限が1TB→5TBに変わります。

現在契約中のライセンスすべての制限が5TBとなるようです。
但し、総容量1TB×ユーザライセンス数の制限は別途あるようなので注意

更に増やしたい場合は「サポートセンターに問合せ」→「powershellから拡張」で対応可能だそうです。

for businessを使っている中小企業ユーザーには少々ハードルの高い手順かなと思います。
動画、設計、画像系を使っている中小企業だとこの辺りで壁にぶつかる可能性が高いんじゃないですかね

ちなみに大企業利用の場合はEnterprise系のライセンスを使う事になり、更にMicrosoftのサポートも手厚くなるので困る前に事前説明と対応が行われるでしょうし、専任の担当社員がいると思われますのでこういった困り事に発展する可能性は低いと思われます。

容量が足らなくなった時の対処

まずは利用状況を確認する

トラブルの対処の基本はまず「現状把握」からです。「急いては事を仕損じる」と昔の偉い人も言っています


<OneDriveの利用容量の確認>

①OneDriveの設定 → その他の設定 → ストレージの測定基準

画面右上に利用状況が表示されます(上記表示例だとほぼ使っていない状態です)

<購入済みライセンスの確認>

Microsoft365管理センター → 課金情報 → ライセンス

対処の検討

考えうる対処は下記のようになります

1.OneDriveへ保存されたデータをローカルドライブ等別の場所へ移す

2.5TB拡張できるようライセンスを購入する

3.Microsoftへ容量拡張の依頼&Powershellで拡張

1,2は大丈夫だと思いますが3については下記コマンドの実行が必要になります

Microsoftの拡張依頼後のpowershell拡張手順

まずpowershellを起動して(windowsの検索から「powershell」で検索)

①下記コマンドであなたのsharepoint環境へログイン

Connect-SPOService -Url <あなたのsharepointURL> -Credential <あなたのユーザーID>

<あなたのsharepointURL>=https://************.sharepoint.com/ の形式です
上記コマンドを実行するとパスワード確認画面が出るのでログインパスワードを入力します

②現在の状態を確認

Get-SPOSite -Identity <あなたのOneDriveURL> | fl 

<あなたのOneDriveURL>=https://************.harepoint.com/personal/********/ の形式です
確認したいOneDriveのフォルダを開くとURL欄で確認できます
(https:// からURL欄にある [_layout]の前の/までを設定してください)

多くの情報が出てきますので下記の個所をチェックします
StorageQuota : 5242880 上限容量
StorageQuotaWarningLevel : 4718592 警告容量

③拡張処理

Set-SPOSite -Identity <あなたのOneDriveURL> -StorageQuota [上限容量] -StorageQuotaWarningLevel [警告容量]

[上限容量]と[警告容量]をMicrosoftへ問い合わせて調整した結果の数値を入れます
※数値はMB単位になります

まとめ

・OneDriveの有償利用は原則1ユーザー1TB
・5TBまでは対応ライセンス×5購入で拡張可能
・更に拡張は問合せ&コマンド実行

私が把握できてる範囲ではこの程度ですが、どうやら他にも制約が色々ありますので詳細はMicrosoftへのご確認をお勧めします
(sharepointの制限25TBや1ファイルアタリの容量制限10GB(どんどん増えてる)など)

それでは、安定して「楽」に使えるシステム環境づくり頑張っていきましょう

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