[コロナ移住のすすめ 2020年代の人生設計 著:藻谷 ゆかり ]  要約  ~都市部の喧騒から離れ自分に合った土地で自分らしく生きていく~

コロナ移住のすすめ 2020年代の人生設計 総評

コロナ禍関係無しに移住を進められた方々の成功事例集でした。
ただ、コロナ禍が地方への移住意識を高めたのは事実です。
流行に乗って勢いで移住をするのではなく真剣に地方と向き合って目的や生活を見定めながら移住しましょうという指南本でした。

成功者の皆様、苦労もあるようですがそれよりも移住で幸福感を増しておられるというを強く感じました。

自分自身が地方出身なので、地方に行った時の苦労は容易に想像できています。
それでも移住したい何かがある。そういった場所に心・金銭に余裕を持って移住してみたいですね。

地方移住の背景にあるパラダイムシフト

メンバーシップ型からジョブ型

いわゆる総合職雇用・年功序列・終身雇用という家族同然の会社組織「メンバーシップ型」が組織運営上崩壊しているのは周知の事実です。これに対して欧米型と言われる職種・スキルをベースに会社がそのタイミングで必要な人材を必要な期間雇用する「ジョブ型」の普及を・・という話が出ています。
個人的には日本の習慣上ジョブ型がきっちり根付く可能性は低いので、将来的にハイブリットな状態へ進むだろうという気はしています。その時、あなたは全力を会社にそそぐメンバーシップ型の方でしょうか。それとも、スキルを元に柔軟に仕事を変えていくジョブ型の方でしょうか。私自身は半分メンバーシップの仕事をしながらジョブ型も並行して行うハイブリット型になりたいと考えています(ちなみに著書にはハイブリットなんて話でてきません。単なる私の願望です)

専業から複業

これも上記と被りますが、一つの会社に人生注ぐスタイルに疑問を持つ人が増えており、複業をもってマルチで活躍できる人間を目指しているというのは皆さんも肌感で感じてるのではないでしょうか。

終身雇用が崩壊と言われてしまった以上、当たり前の事だとは思います。

所有欲求から存在欲求

柔軟に生きていこうと考えた場合、所有欲を元に増やした資産はそのまま自分の動きを制約する足かせとなります。
柔軟に生きる為には適度な金銭を保有した状態で所有するよりシェアリングするという方向へシフトしてきています。ただ、ここは地方へ移住すると所有コストは都会よりも安価に済むものが多く、多くの移住者は必要最低限の所有を受け入れてるように感じました。

地方移住を成功させる3つのポイント

Why・Where・Whatを明確に

何となくでは失敗します。これは移住だけに絞った話ではないですが。
Why・・なぜ移住したいのか
Where・・・どこへ移住したいのか。なぜ移住先はそこなのか
What・・・そこで何をするのか
目的意識をしっかり持って行動しましょう。全部揃えなくても非常に強い一つの目的があるのならそれでも大丈夫。

客観・主観・直観

客観的にまずは考えてみます。移住コストは?移住先の生活費は?移住先での収入原は?など。ロジックでわかることはしっかり考えておきましょう。
あとは現地を視察し主観による絞り込み。他人の意見ではなくあなたの判断で絞り込みます。
最後の決定は直観で。直観でイイっ!と思った選択をした場合、以外と悪くない結果になるものです。

生涯可処分所得と生涯可処分時間

地方移住は高確率で収入が減ります。また、移動手段は自動車が必要となる事が多く維持費を意識する必要があります。
都市部の方はイメージできないかもしれませんが、生活費は大きく変わりません。
金銭的な部分だけで絞ったら高確率で収支は悪くなるでしょう。

そんな中でも、お金に変えれないものが色々とあります。
特に大きいのは「時間」。地方は都市部よりも自分の時間を増やしやすいです。

自分にとって大事なものを見つけてそこに時間をかけていく事が大事かなと思います

<気になったキーワード>

SMOUT・・・
地方移住を推進するマッチングサイト。移住したい方と、地方から移住を応援したい方をマッチングしてくれます。

捨てないパン屋
ヨーロッパのパン屋の製造法に触発された広島のパン屋さんが始めた「種類を限定し、生産数も絞り、日持ちするパンを作ることで廃棄を無くす」手法。労働時間が減り、廃棄コストもほぼなくなり、利益は元々と同等という理想的な改善をされたパン屋。ここを参考にパン屋を開かれた事例が載っていました

・イエナプラン教育
異年齢のグループを作り、コミュニケーション・遊び・学習を重ねていく新しいスタイルの教育手法。日本では大日向小学校が取り入れており、ここへ通わせたくて移住した事例がちらほらと。

LODEC japan
地方移住された「たつみかずき」さんが運営される地方ゲストハウス・シェアハウス事業。個人的に面白そうだなと思ったのでここにメモ

・廃校ビジネス
地方の廃校を利活用することを目的とした活動。私の地元もかなりの過疎が進んでて廃校となった学校が多数。というか、私自身が通った小学校も既に廃校になってます。
私が通っていた小学校跡地はホームヘルパー事務所、フィットネスジムなどの複合施設となっています。
隣の町の小学校は温泉付きキャンプ場になってました。
高知の室戸には水族館になった廃校もあったりと、全国で活用が進んでいるようですね。

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